平成28年度 砂防・地すべり技術センター講演会

◇『平成28年度(一財)砂防・地すべり技術センター講演会』を開催しました。

  6月14日(火)、砂防会館別館シェーンバッハ砂防(東京都千代田区)において、『砂防・地すべり技術センター講演会』を開催致しました。国土交通省・都道府県、公益法人・民間企業等より245名の方々にご参加いただきました。ここに改めてお礼申し上げます。

【開会挨拶】 (一財)砂防・地すべり技術センター 理事長  近藤 浩一
【来賓挨拶】 国土交通省 砂防部長  西山幸治 様
>【講演1:ヒル谷での天然ダム決壊実験】立命館大学理工学部教授 里深好文 様


(講演概要)
 現地実験を行う意義として、①比較的大きなスケールの実験が可能、②実験水路では表現しきれない計算条件をより実現象に近づけることができる、③若手技術者の育成に有用、がある。そこで、京都大学防災研究所付属流域災害研究センターでは神通川水系足洗谷支川のヒル谷において、天然ダム決壊の現地実験を行っている。
 これまで、越流侵食による天然ダムの決壊過程は土石流から掃流までを解析できる河床変動モデルが有効と考えられていたが、実現象と数値計算に大きな違いがないか検証が必要であった。今回の現地実験により、天然ダムの形状が流出洪水に影響することなどが示されたほか、検証に必要な多くのデータも収集することができた。
【講演2:広島県の砂防行政について】広島県土木建築局砂防課主査 脇田光浩 様


(講演概要)
 広島県は気象特性に因る集中豪雨、土砂を生産し易い花崗岩地盤といった自然要因に加え、山裾まで進行した宅地造成などの社会的要因により、大規模土砂災害に見舞われ易い環境下にある。
 戦後数回にわたり、広島市や呉市周辺に発生した土石流・がけ崩れは、国土保全政策に大きな影響を与え、急傾斜地法や土砂災害防止法の制定に結びついた。
 広島県では平成26年8月の災害を受けて、復旧工程を明示して緊急砂防事業を完遂したほか、土砂災害警戒区域等の指定を促進し、整備率の向上を図っている。一方、ソフト面では専任組織の編成や、TVデータ放送による土砂災害危険度情報の提供、防災意識醸成による地域防災力の向上を促している。
【講演3:対流促進型国土の形成 ~第2次国土形成計画の推進に向けて~】中京大学 理事・学術顧問 奥野信宏 様


(講演概要)
 第2次国土形成計画が目標とする将来像は、「安全で豊かさを実感することのできる国」、「経済成長を続ける活力ある国」、「国際社会の中で存在感を発揮する国」である。その基本理念は、交流・連携が新しい価値を生み出す「対流」である。対流の熱源となるのは、「コンパクト+ネットワーク」、「主要都市圏とスーパーメガリゼーション」、「東京オリンピック・パラリンピック」、「多様な主体の参加」である。
 とくに、多様な担い手が国土形成計画に参加することで「人の繋がり」ができ、「共助社会」が形成される。共助社会は行政機能の代替・補完、安全・安心、防災・減災でも威力を発揮し、財政的に自立して社会的課題を解決できる「先進国に相応しい安定感ある社会」を実現可能である。
【閉会挨拶】 (一財)砂防・地すべり技術センター 専務理事 大野 宏之
当日の会場の様子

■ 過去の砂防・地すべり技術センター講演会 実施概要

平成28年度 砂防・地すべり技術センター講演会の概要

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